【書籍】アマゾンから帰ってきた男 アマゾンから帰ってきた男―その自伝と友人達の証言アマゾンから帰ってきた男 別冊 岡崎徹出演作品関係者インタビュー仮面ライダーアマゾンを演じた岡崎徹さんの自伝と関係者のインタビュー本。約10年前に発売され、自費出版らしく限定500部しか存在しないのだが、ネットで中古屋を漁ってたら2冊とも発見。レアな本なので古本でも定価以上の場合が多いのですが(しかも高い)、某所では半額だったので買ってしまいました。部屋の中は汚いくせに変なとこ潔癖性で、古本は苦手なんですけどね(爆それに、著者に還元されないし。ただ、古い本の場合、やっぱ中古に頼るしか無い訳で。読めれば良いや位の気持ちで買ったんだけど、届いた本はとてもキレイでした。A5サイズで自伝は約400ページ程。岡崎さんの生まれから、役者引退後まで丁寧に書かれてます。関係者インタビューにて皆、岡崎さんのことを「真面目な人」と言ってるように、その人柄が文章にも現れてる気がします。関係者インタビュー本は約600ページ程。今は亡くなってしまった方(地井武男さん、曽我部和恭さん、荒木しげるさん等)のインタビューも載ってるので、これはこれで貴重な本だと思います。中でも印象に残ってるのは、番組スタッフ皆が、「今度のライダーは線が細いなと思った」と言ってることです。確かに歴代の昭和ライダーは、皆さん男前であると同時に体型もしっかりしてます。逆に岡崎さんは細マッチョって感じでしたが、むしろそれが、野生児アマゾンらしさがあって良かったんだよね。どちらも定価は高いけど、その分読み応えは充分ありました。長くなるので、感想は続きにて。人か野獣か?!密林から来た凄い奴!posted with amazlet at 16.04.24(2016-04-01)売り上げランキング: 9,135Amazon.co.jpで詳細を見る やはり自伝の中で特に印象に残ってるのは、歌手・水原弘さんの付き人時代の話から仮面ライダーアマゾン出演までのエピソード。この辺の話は他のインタビュー記事でも読めますが、自伝では更に詳細に書かれています。役者を目指して上京し、運良く日活の研究生になったものの、勉強嫌いでサボってばかりだった岡崎さん。そんな岡崎さんを歌の力で改心させたのが、水原弘さん。私が生まれる前の歌手なので、全然知らなかったのですが、第1回日本レコード大賞受賞者なだけに素晴らしい歌手だったのでしょう。その素晴らしさが、文面からひしひしと伝わってしました。付き人時代では、水原弘さんを御大と呼び、心から慕っていたようです。初テレビにして初主演の『電撃!!ストラダ5』の話では、今だから話せるビックリな裏話をいろいろされてますが、ココには書けないので割愛します(苦笑俳優デビュー当時は、研究生時代に演技の勉強をサボってたツケが回ってきて、かなり苦労された様です。ちなみに『電撃!!ストラダ5』少し観ましたが、確かに演技は上手くない(爆『仮面ライダーアマゾン』での野生児役が素晴らしかったなだけにビックリするw当時は音声別録りでアフレコが主流だったから、そのアフレコが上手くなかったってのもあるかもしれないが・・・。『仮面ライダーアマゾン』でのエピソードで印象に残ってるのは、ツンデレりつ子さんを演じた松岡まりこさんとは周りが誤解する程、仲が良かったらしいということ。これは別冊の関係者インタビューにてスタッフが「二人は結婚すると思っていた」と言ってることから、相当、周りからみても意気投合してたんだろうね(笑あとは、綱渡りのシーンでスタントマンが遅刻したから自分で演ったとか、主役なのにロケバスに置いて行かれて、その時だけ駄々こねてしまったとか、改造されるシーンでは本気で寝てしまったとか(笑他にも当時の思い出話が色々載ってました。兄貴分である、藤岡弘、さんのエピソードも印象に残ってます。藤岡弘、さんって、若い頃からプライベートでもあのまんまなんだなぁと。藤岡弘、さんの人柄の良さが伝わってきました。そして、V3の宮内洋さんとのエピソードも。東映時代に直接交流は無かったものの、引退後の仮面ライダーのイベントに参加した際、唯一繋がりのあった1号もストロンガーも居らず、話し相手が居なかった時に、宮内さんが気遣って明るく声をかけてくださったんだとか。なんか、宮内さんらしい気がする。宮内さんも素敵な方だ。この自伝やインタビュー本を読んでて思ったのは、昭和ライダーを手がけた平山Pの勧めで自伝を書いたらしいが、その平山Pが、俳優・岡崎徹が引退したからと言って、このままその存在を埋もれさせるのは勿体ないと思ったのではないだろうか?連絡が取れなくなって以降、当時は色んな噂が飛び交っていたようだし、平山P自身も、アマゾンに途中でスーツを着させてあげられなかったこと、24話で終わってしまったことをとても悔いてるように感じた。(実際に、実現はしなかったが、局が変わってもアマゾンを放送するように交渉している)歴代の昭和ライダーは皆、体を張ってアクションも演じているが、中でも、山本大介という野生児をがむしゃらに演じた俳優が居たということを作品とともに、これからも語り継がれて欲しい。そんな気持ちになりました。 [0回]PR